矯正治療のリスクについて|治療のリスクを正しく理解する|京都・矯正歯科

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矯正治療のリスクについて|治療のリスクを正しく理解する|京都・矯正歯科

2021年01月21日

明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い申し上げます。

昨年はコロナ禍に翻弄された1年でした。そして、現在も未だその脅威に晒され続けています。私たちの日常生活も随分変わりました。もう当たり前となった感のある外出時のマスク着用もその中の1つですが、皮肉なことに、このことが矯正治療を始める契機になっているようです。
当院においても、この数ヶ月の間に治療を開始された患者さんがたくさん居られます。暗い話題が多い中、前向きなことに取り組まれる皆さんの思いにお応え出来るよう、より一層感染対策に留意しながら気を引き締めている次第です。
こんな時に少しネガティブな話題になってしまいますが(笑)、今回はあえて「矯正治療のリスク」について少し触れたいと思います。矯正治療のメリットだけでなく、多少なりともリスクを伴うこともご理解いただいたうえで治療を開始することが重要と考えております。

 

1.歯根吸収

歯に矯正力をかけると、歯根の先が少しずつ短かくなることがあります。これが歯根吸収と呼ばれるものです。実はこの現象、微細なレベルではほとんどの歯根に生じていると言われますが、レントゲン写真などで視認出来るまでのレベルになると問題です。歯の寿命を縮めることになるからです。原因や好発部位に関する報告はいくつか存在しますが、吸収のメカニズムについては不明なことが多く、事前の予測や事後の対処がほぼ不可能なのが厄介です。気をつけることとしては、私たち術者側では、歯に過大・長期間の力をかけるのを避けること、患者さん側では、清潔に努めて炎症などの増悪要素を作らないことなどが挙げられます。

2.う蝕・歯肉炎・歯周病

矯正装置のような異物が口腔内に常在すると、自浄作用が働きにくくなって衛生状態が悪くなりがちです。衛生状態が悪化すると、口腔内の細菌叢のバランスが崩れて特定の細菌が増殖し、これらがう蝕・歯肉炎・歯周病を引き起こすと考えられています。対策としては、清潔にすることに尽きます。具体的には、毎食後のブラッシングを行うこと、歯科医院での定期的なメンテナンスを受けること、偏った食生活を避け、ある程度の自浄作用が期待できる口腔内環境をつくること、などが挙げられます。

3.顎関節の不調

矯正治療を開始すると、開閉口時に顎の関節部に雑音や痛みが出ることがあります。大半の場合では、時間の経過とともに緩解し、大事に至ることは稀なのですが、重度になると、開口するのも辛い、所謂、顎関節症と呼ばれる状態にまで進んでしまうことがあります。歯列・咬合と顎関節症との因果関係については、これもまた、未だよく分かっていません。また、顎関節は四肢の関節とは異なり、複雑かつ独特の形態・動きを有するため、積極的な治療を行いにくい部位でもあるのです。前述の通り、大半の場合では大事に至りませんから、大開口(大きく口を開く)や硬いものをかじるといった負荷のかかる動きを控え、ゆっくり臼歯で咀嚼する習慣を身につけるなどの方法で対処するしかありません。

 

上記リスクに共通することは、①発現のメカニズムが解明されていないこと、②有効な予防法や治療法がないことで、このことが矯正治療に不安な影を落とします。症状によっては、治療計画の変更が必要な場合もあります。
高頻度に併発するものでないことがせめてもの救いなのですが、これらのリスクを有効に回避出来る手段が近いうちに見つかることを期待しています。

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